あなたは寝る時に、どんなまくらで寝ていますか?
「今使っているまくらが合ってない気がする」
「快眠できていない」と感じていませんか?
まくらのせいか、朝起きると肩がこっていたり、熟睡感が得られなかったり、
なんとなくしっくりこないような気がするという方も多いのではないでしょうか?
毎日使うものだからこそ、自分の体に合ったまくらを選んで気持ちよく眠れたらよいですよね。
そこで今回は、まくらを選ぶ際の基本的なポイントやまくらについての豆知識をお教えします。
1.なぜまくらをするのか?
2.まくらは頭にするものではない?!
3.まくらと敷布団の関係
4.良いまくらの4つの条件
5.まくらの素材は?
6.まとめ
1.なぜまくらをするのか?
私たち人間は、発達して重くなった脳を支えながらバランスよく二足歩行をするために、
首から腰までの骨がS字カーブを描いています。
S字カーブを描くことによって、筋肉の疲労や負担を少なくできる姿勢を作ることができます。
そして、この立っている時の体への負担が少ない姿勢を、
寝ている時にも保つことが快眠を得るにあたって大切となります。
そこで登場するのが枕です。
枕は、立っている時と同じ状態を保つために
敷布団と頭部・頸部の間の隙間を埋める役割があります。
つまり、枕は体に負担がかからないよう、首を支える役割があるということです。
枕が無い状態で寝ると、頭が心臓部より下がってしまって、頭に血液が溜まって、
顔のむくみや浅い眠りにつながってしまいます。
反対に枕が高すぎると、後頭部が持ち上がり、顎が引けて首が前に傾く状態になるので、
いびきや肩こり・首筋の痛みにつながります。
このように、肩や首などへの負担を減らすためにも、枕は大切な役割を果たしていると言えます。
2.まくらは頭にするものではない?!
「まくらは頭にあてるもの」これが世の中の常識です。
しかし、まくらは「肩口から首・後頭部を支えるもの」です。
最近「肩がこる・首がこる」と、まくらに対する不満を訴える方が増えてきました。
調べてみるとまくらのあて方に共通点があることがわかりました。
ほとんどの方が首にまくらが当たっておらず、
まくらの下の方にちょこんと頭をあてていたのです。
今お使いのまくらを正しい位置にずらしただけで、不満が解消された方も多いのです。
まくらの正しいあて方
まくらに肩口があたるくらいにして、
頭を乗せてください。
後頭部から首筋にかけての全体で頭部を支え、
肩こり、首のこりを軽減します。
3.まくらと敷布団の関係
まくらの高さや硬さの選択は、敷きふとんによって変わってきます。
敷きふとんの硬さを考慮に入れて選ぶことが大切です。
柔らかいタイプの敷きふとんを使用する人は、
頭より胴体の沈み込みの量が多いので、低めのまくらをお勧めします。
普通・硬いタイプの敷きふとんを使用する人は、
頭と胴体の沈み込みの差が少ないので、高めのまくらをお勧めします。
4.良いまくらの4つの条件
①高さ
高すぎるまくらでは首に無理な力がかかるため、首筋のコリや肩こりの原因となります。
逆に低すぎると、血液が頭に下がり脳を刺激するため、寝付きが悪くなります。
大人の場合、一般にまくらの高さは頭をのせて沈んだ状態で
6センチが理想的といわれています。
「まくらの高さ」とは実際に頭を乗せて沈み込んだときの高さのこと。
ですから、敷きふとんとの兼ね合いも合わせて考えなくてはなりません。
②硬さ
一般的に柔らかすぎるまくらは、頭部が深く沈んで
頭とまくらの接触面が大きくなるため、寝苦しくなってしまいがちです。
また、硬すぎるとまくらは接触面が少なく、
後頭部だけで支えるために、首筋が安定しません。
「まくらの硬さ」は充填する素材によって変わります。
③大きさ
ひとは一晩のうちに20回以上も寝返りをうちます。
したがって、まくらにはこの動きに十分対応できるだけの幅が必要です。
また、肩先までの保温を考えるとある程度の奥行きも必要となります。
らくに寝返りがうてるように横幅は小さくても肩幅以上、
60センチくらいの長さが必要です。
縦は、肩先まですっぽり入るよう50センチくらいが適当です。
④素材
安眠のポイントは「頭寒足熱」。
まくらの素材は
1・熱がこもらず 2・汗を吸放湿させる 3・通気性のよいものが望ましいのです。
また、衛生的な
4・洗える素材、へたりが少ない 5・型くずれしにくい素材 というのも重要なポイント。
5.まくらの素材は?
●柔らかめ
①コンフォレル
小さな粒状のポリエステルわた。回復性に優れ、やわらかで、弾力性があります。
②フェザー
水鳥のスモールフェザー。
ふんわり包み込まれるような感触と優れた放湿・発散性が特徴です。
●普通
①シンセビーズ
ポリエチレン樹脂でできたパイプ状の素材、復元回復力があり、通気性・弾力性に優れています。
②エアセル
パイプ状で通気性に優れ、ソフトで弾力性があります。虫やホコリがつかず、丸洗いもでき衛生的です。
●硬め
①そば殻
古くから愛用されている天然素材です。通気性、放熱性、安定性に優れています。
②ひのきチップ
粒状のひのきで、通気性がよく、ムレ感がありません。ひのきの香が気分を和らげます。
※素材の種類はごく一部です。この他にもいろいろなまくらが増えています。
6.まとめ
夜はぐっすり眠れていますか?疲れる、眠りが浅い、肌荒れ・・・そんな日が続いていたら、
それは枕が原因かも知れません。どんな枕にも寿命は必ずあると言います。
それでは枕の寿命は、一体どれくらいなのでしょう?
その気になる答えは・・・約2年!!
まくらの使用年数についてのある調査では、
調査対象の500名の男女のうち、1~3年使っているという人が全体の約23%、
3年~5年という人が26%、5年~10年未満という人が23%、
10年以上という人が12%という調査結果が出たそうです。
本来の寿命を超えた枕は、首や肩の凝りを引き起こし、なおかつ
ダニやチリなどが原因となる健康問題をも誘発するのです。
寿命に気をつけることは、衛生面においても非常に重要なのです。
あくまで物の品質にもよりますが、枕は2年、羽布団は5年。
マットレスは7年を目安に新調するのがよいそうですよ。
そろそろ寿命かも、と感じているあなたはこの機会にぜひ、
まくらや布団をリニューアルしてみてはいかがでしょうか?