あなたは普段どんな姿勢で座っていますか?デスクワークが多い仕事の人の職業病と言えば、
肩こりや腰痛です。長時間座っていることは体にとって大きな負担なのです。
また、自宅でもリラックスできる柔らかいソファーでドカッと座ってしまっていませんか?
今回は、身体の不調とサヨナラするための「正しい座り方」をお教えしていきます!
ラクな座り方の落とし穴
ついつい、ラクだからといってダラ~っと座ってしまいがち。
このダラ~っとした姿勢はなぜいけないのでしょうか?
①首に大きな負担をかけてしまう
正しい姿勢であれば頭が体の上にしっかり乗りますが、ダラ~っと座ると
「背中が丸くなる」→「頭が体より前に出る」→「首の筋肉だけで頭を支えないといけない」
人の頭の重さはボーリングの球と同じくらいの重さがあるため、首の筋肉だけで
支えようとすると、首にものすごく大きな負担がかかってしまうのです。
この姿勢が原因で肩こりや頭痛、めまいなどの未病の原因となってきてしまいます。
②気分がふさぎこみがちに・・・
「背中が丸くなる」→「肺が圧迫される」→「呼吸が浅くなる」
→「脳に酸素が回らない」→「考え方がマイナス思考に・・・」
背中が丸くなることで脳に酸素が回らないだけでなく、頭が前に出るため目線が下がり、
視界も狭まりくよくよしがちになり、うつ病になりやすいとも言われているのです。
③内臓の重みが腰に負担をかけてしまう
人のお腹の中にある、胃や腸に肝臓、すい臓などの内臓は、実は体の中でとても転がりやすく、
お腹の中に重たいボールを抱えているようなものなのです。
ダラ~っと座るとこのお腹にある重たいボール(内臓)はどうなるでしょう。
「骨盤が後ろに下がる」→「骨盤の上にある重たい内臓も後ろに転がる」
→「内臓を支えようと腰に大きな負担がかかる」
姿勢が崩れることで腰にも大きな負担がかかって腰を痛める原因にもなってしまいます。
正しい姿勢で座るメリット
①小尻になる
骨盤が適度な前傾になるのでお尻が上がります。
キュッとした美しいヒップラインになります。
②お腹が引き締まる
正しく座ることで自動的にインナーマッスルが働くようになるからです。
③腰痛が治る
立っている骨盤に対して背骨は自然に積みかさなりますので、
背骨のラインも自然なものになります。
今まで座り方の崩れで腰痛になっていた人は
座り方を治すことで腰痛の軽減につながりますよ。
この他にも、集中力が上がる・便秘解消・冷え性改善など多くのメリットがあります。
イスの正しい座り方のキホン
まず背もたれとお尻がピッタリとつくようにして座ります。
そうすると、腰の骨が起きて90度の角度で座ることができるはずです。
意識するポイントとしては、『骨盤を立てる』こと!
どんなイスでも『骨盤を立てる』を意識するだけで正しい姿勢を作ることができます。
イスに座ったときに、イスとお尻の間に手のひらを入れてみてください。
その時に、左右1個ずつポコッと飛び出た骨を感じることができると思います。
その骨を「座骨」と言います。
座っているときに座骨がイスにしっかり当たっている状態が『骨盤が立った』状態、
つまり正しい座り方になります。
座ったときに体を前後に揺らしてみると、
座骨がイスにしっかり当たるポイントがあると思います。
ダラ~っと座ると腰が丸まり座骨はイスに当たりません。
また、腰を反りすぎても座骨はイスに当たりません。
しっかり座骨が左右均等にイスに当たる位置を意識して座ってみてください。
自然と背筋がスッと伸び、上半身の重みが軽く感じるのではないでしょうか?
これが良い姿勢で座れている状態なので、普段から意識してみてくださいね。
次に膝、腕はそれぞれ90度前後で曲げるようにしましょう
首ですが、デスクワークをしている人は常にパソコンの画面を見ているはずなので、
顎を引き正面にディスプレイが来るように、高さと角度を整えると良いでしょう。
身体の負担を軽くする座り方のポイント
◎足を組まない
足を組んだり、前に投げ出したりしないように気をつけましょう。
もし足を組む癖や足を投げ出す癖があるなら、古い電話帳など、
足元にちょっとした踏み台を置いてみましょう
足を組んでいると体が傾いている状態になっていますから、骨盤だけでなく、
インナーマッスルもバランスが悪くなってしまう危険があります。
◎足の裏を地面につける
足の裏全体が地面についていないと、上半身の重さがすべて腰に集中してしまいます。
地面に足がつかない椅子の場合は、足元に足台を置いてみましょう。
長距離の移動の際も、腰の痛みが気になる人は、ぜひ試してみてください。
◎腰にクッションを置く
背中が丸まらないように、腰にクッションを置いてみましょう。
自然と正しい座り方になります。
背筋を伸ばすためのクッションもあるので、それを利用してもいいでしょう。
◎水分をしっかり摂る
座りっぱなしだとむくみが気になって水分を摂らない方がいますが、
水分を摂らないと逆に水分代謝が悪くなってむくみを酷くすることもあります。
体の60%は水分ですから、適切な水分補給は必要です。
ただし、冷たい飲み物は体や内臓を冷やすので、常温から少し暖かい程度の物を飲みましょう。
ソファーや車のシートに座るときの注意点
家やお店のソファー、車のシートなど柔らかいイスに座る機会はとても多くあると思います。
柔らかいイスに座ると、どうしても不安定になり、骨盤が後ろに倒れやすくなってしまいます。
そんな時は、どのようなことに気を付ければよいでしょうか?
≪柔らかいソファー≫
ソファーでは、全身を背もたれに預けてドカッと座ってリラックス♪
という方も多いのではないでしょうか?
全身を背もたれに預けるような姿勢で座っていると、骨盤が後ろに倒れてしまいます。
『骨盤を立てる』ができていない状態であると、
「内臓のためのスペースが狭くなり圧迫されている」
「腰に負担が集中する」など未病を引き起こす原因になってしまいます。
ソファーであっても座り方の基本は同じで『骨盤を立てる』です。
そのために、①お尻を押し込む! ②背もたれに密着するのは腰まで!
この2点を意識してみましょう。
まず、「①お尻を押し込む」とは、ソファーに深く座り、背もたれと座面の間に
お尻を押し込んで座るという意味です。
もし、お尻と背もたれの間にすき間があるなら、それは骨盤が後ろに倒れている証拠です。
背もたれと座面の間にお尻を押し込むことで、
色々な方向から骨盤が支えられソファーの上でも安定させることができます。
次に「②背もたれに密着するのは腰まで」ですが、お尻を押し込んで座ると
腰が背もたれに付くと思います。これはOKなのですが、腰から上の背中も
背もたれにどっかり付くのはNG!背中は軽く背もたれに付くくらいにしましょう。
この姿勢を取るのが難しいよという方には、腰の後ろにクッションを入れてみて下さい。
腰の後ろにクッションを置くと骨盤が安定するだけでなく、背中も背もたれから離れるので
骨盤が後ろに倒れにくくなるのでオススメですよ!
≪車のシート≫
車のシートに座るときはどのようなことに気を付ければよいでしょうか?
基本は同じく『骨盤を立てる』こと。
そのためには、①リクライニングせず、シートを前に出す! ②深く腰掛ける!
まず、「①リクライニングせず、シートを前に出す」とどういう効果があるでしょうか?
リクライニングを倒すと、骨盤も後ろに倒れやすいのは分かりますよね。
リクライニングを倒さないことで骨盤も立てやすくなります。
また、シートを前に出すことで
膝が伸びた状態から直角に近くなるため骨盤が立ちやすくなります。
次に「②深く腰掛ける」は、深く腰掛けて
腰が背もたれに密着することで骨盤が支えられ安定します。
運転する機会が多い方はぜひ試して未病にならない体を作っていきましょう。
いかがでしたか?普段デスクワークで座っているイスや、
自宅にいる時に座るソファー。座り方ひとつで身体への影響が良くも悪くもなるのですね。
まずは、座る姿勢を意識するところから始めてみてください。