私たちは、朝になると目が覚めて、夜になると自然に眠くなります。
これは、生まれながらに私たちのからだに備わっている能力、
遺伝子がコントロールしている『体内時計』がはたらいているためです。
みなさんはきちんと朝ごはんを食べていますか?『時間がないから食べない』『面倒だから食べない』
という方も最近は多いようですが、きちんと朝食を食べたほうが良い理由があるんです!
今回は「朝食」を摂ることの大切さについてお教えします。
朝食で、体内時計を合わせましょう
人間の体内時計は1日25時間の周期をもっており、24時間周期の地球のリズムとは
1時間の誤差が生じています。この体内時計のリズムをリセットする、時間合わせのための
スイッチが『太陽の光』と『朝食』なのです。
朝食には、【体のリズムを整える】【体温を上げる】【脳にエネルギーを補給する】
役目があり、脳と体の目覚まし時計と言われています。さらに、朝食を食べると、脳内に
爽快な気分を作り出すβ―エンドルフィンというホルモンが分泌されると言われています。
太陽の光
起床後、太陽の光を浴びると、体内時計をつかさどる
脳の「時間遺伝子」が働き、体内時計がリセットされます。
朝食
朝食を食べると内臓の働きを調整する遺伝子が働き始め、
1日のエネルギー代謝が活発になります。
朝食を抜くと、こころとからだに悪影響が!
睡眠中も脳のエネルギーは消費されていて、朝起きた時はいわば飢餓状態のため、
朝食を抜いてしまうと脳に十分なエネルギー源が供給されなくなります。
脳の働きが悪くなると集中力・記憶力などの学習能力が低下し、体温も上がらず、
だるさや眠さを強く感じるようになります。
朝食を食べることは、体の健康はもちろんのこと、脳の働きや健康に
大きく関係する、とても大切なことなのです。
慌ただしい現代では、朝食にゆっくり時間をかけることは難しいかもしれません。
しかし、朝食は私たちのこころとからだを元気にしてくれる重要なものなのです。
どのような朝食が理想的?
太陽の光を浴びて体内時計がリセットされるため、朝、目覚めてからあまり時間をあけずに
朝食を食べましょう。前夜の夕食との間が10~12時間あいていれば、
からだが「これは朝食だ」としっかり認識して、体内時計を整えます。
そのため、夜遅い時間に夕食を摂るのは好ましくありません。
脳のエネルギーである炭水化物(糖質)は必須な栄養素です。
また、エネルギーが消費されるのは朝食のおかずにたんぱく質が含まれているからです。
ご飯とおかずが組み合わされた日本型の朝食が最も理想的なのです。
朝食にオススメなのは・・・
【1】お米
お米は粒食のため、ゆっくりと時間をかけて消化・吸収されます。
さらに、お米にはデンプンが含まれています。
デンプンはブドウ糖が多数つながった状態のため、ゆるやかに血糖値を上げ、
脳にブドウ糖を安定供給することができます。
また、玄米ならたんぱく質やビタミン、ミネラルなどの栄養価が上がります。
玄米は食物繊維も含んでいるため、腹持ちも良くオススメです。
【2】卵
良質なたんぱく質が含まれているため、長時間体内でエネルギーを放出してくれます。
また、腹持ちが良く満足感も得られるため、間食防止にも役立つでしょう。
【3】みそ汁
野菜たっぷりの味噌汁には、ミネラルやビタミン、食物繊維など豊富な栄養素がいっぱい。
腸の働きが活発な朝に味噌汁を飲むことで、栄養の消化、吸収度もアップ!
腸を刺激して、便秘を改善する効果もあります。
さらに、味噌に含まれるペプチドには、交感神経の働きを高めて、
基礎代謝を促進する効果もあります。
【4】納豆
日本人の朝食の定番とも言える納豆。
納豆にはオリゴ糖や食物繊維が豊富に含まれ、お通じをよくする効果があり、
また、良質のたんぱく質を含むこともオススメする理由の一つです。
さらに、納豆には消化酵素が豊富に含まれており、
たんぱく質や炭水化物の消化に役立ちます。
朝食には、脳や身体のエネルギー補給や生活リズムの調整、太りにくい身体作りなどの
大切な役割があります。朝は忙しいかもしれませんが、朝食をとる時間を意識して作り、
しっかり朝食を食べて脳を活性化させて1日を元気に過ごしましょう。